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Next弥生小夜子著『修羅にしてリラのごとく』は、青年カオルが亡き養祖母スズの手記を紐解く枠物語構造を持つ一代記である。物語の大部分を占めるスズの半生は、戦後の混乱期における愛憎と献身、そして過酷な運命を生き抜く女性の覚醒を鮮烈に描く。特に、高倉武国との花札勝負に象徴される名場面の数々は、ノワール的な緊張感と圧倒的なリーダビリティを両立させている。冒頭に提示された事件の謎は最後に理屈立てて回収されるものの、本作の真髄はミステリーの枠を超えた、一人の女性の人生が放つ圧倒的な熱量と人間模様の深淵にある。読者はスズの物語に没入する中で、冒頭の謎すら忘れかけるほどの力強い筆致を堪能することになる。
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