ホラー作品における論理的矛盾や演出の不自然さは、視聴者の没入感を削ぐ大きな要因となる。幽霊が壁をすり抜けながら物理的に首を絞めるような一貫性の欠如は、作品のリアリティを損なう。都市伝説や怪談は、物語の完成度よりも、語り手と聞き手の間で共有される恐怖のプロセスや、社会的不安を反映する器として機能している。「斧男」や「メリーさん」といった定番の怪談が抱える不自然な行動原理も、物語を成立させるための構造的な要請である。近年流行するモキュメンタリー形式は、断片的な情報から恐怖を構築することで、低予算ホラー特有の演技の拙さを回避し、リアリティを補完する手法として有効に機能している。ホラーの本質は、設定された内部論理を徹底し、観客の期待と恐怖をいかに制御するかにかかっている。
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