
尾形光琳は、琳派の不動の人気を確立した天才絵師であり、その生涯は華やかな商家の次男としての生活から、家業の没落を経て 40 歳で絵師の道へ転じるという劇的な変遷を辿る。京都の伝統的な優雅さと、江戸での修行期間に吸収した水墨画や狩野派の筆法を融合させ、独自の装飾美を完成させた。代表作『燕子花図屏風』では型紙を用いた連続的なリズムを、『紅白梅図屏風』では写実と様式美の極致を表現し、後世の葛飾北斎らにも多大な影響を与えた。わずか 15 年という短い画業の中で、単なる装飾を超えた大胆な構図と実験的な技法を追求し、琳派のアイデンティティを決定づけた存在である。
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