
日本映画は現在、興行収入が史上最高を記録する「第三の黄金期」を迎えている。この活況の背景には、SNS による口コミ拡散と、特定のコンテンツを熱狂的に支持する「推し活」の浸透がある。かつてのテレビ局主導の制作体制から、アニメを中心とした多角的なメディアミックスへとヒットの構造が変化しており、観客は監督名よりもコンテンツそのものを重視する傾向が強まった。特に 2016 年は、新海誠、庵野秀明、岩井俊二らによるデジタル技術を駆使した映像表現が結実し、現代日本映画の転換点となった。映画史研究者の渡邉大輔は、こうしたデジタル化や視聴環境の変化が、従来の映画批評の枠組みを超えた新たな日本映画の可能性を切り拓いていると分析する。
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